二 場



直美   「あーーー!ショック〜〜〜!」

美香子 「憧れの目黒君がマサカの大変身・・」

直美   「二十五年ぶりに目黒君に会えると思ってダイエットして来たのに・・・」

美香子  「あれじゃ、目黒君じゃなくてメタボ君だわ・・・」

ジュン  「 時って残酷ね・・・」

晶子  「 もうあの頃みたいにドキドキした気持ちにはなれないってことよね。」

直美  「なに言ってるのよ〜」

♪直美

  誰でも〜 いつでも 恋はできる (気持に 素直でいいの)
  何か〜 ときめく ものがあれば (若くいられるわ〜)
  あなたの 微笑みが まぶしい ちょっと口紅 さして
  髪のウェーブ ふわりと出せば 背筋伸ばして 歩ける


英治 「 ああ、あの会社ね。いや、あんな給料じゃねぇ。
     え? 人、探してる?
     修理工場? 俺は営業畑だし、そーゆーのはちょっと・・
     大将、もう一本。」




美香子の歌


仕事を続けていたら、見えなかったものが、今ならたくさん見える。
♪晴れた日に ノリのきいたシーツを干すの 青い空と風の香り
                    (ついでにお布団も干しましょう)
♪自転車こいで町まで買い物 時には時間忘れて立ち話 
                    (奥さん!コロッケ一つおまけだよ)
♪「ただいま」の声でわかる我が子の一日  
                    (あっ!今日はカレーだ〜〜)
♪PTAの広報部 運動会に発表会 カメラぶらさげかけまわる
                    (学校新聞の一面には、私の撮った写真)
♪ひとつひとつが 私の大切な時間  私が選んだ 素敵な生活


晶子 「ふぅ〜ん・・」



♪仕事疲れで休みたい
  一日ゴロゴロ何悪い 一日パジャマで何悪い フロメシネルで何悪い
  「俺の休みだーーーー」


直美  「 いるいる! 家の事は何一つ出来ないくせに、
      『俺が食わしてやってる』みたいなオトコ。
      あっ、晶子のご主人のことじゃなくてね!」 

サラリーマン 「ストレス溜まってんだー!」


♪ゴルフも飲みも仕事のうちさ 
  土日に出かけて何悪い 帰りが遅くて何悪い 酔って帰って何悪い
  「仕事してんだーーー」

サラリーマン 「まったく、やってられねーぜ。飲もうぜ!」




 ♪  ♪   ♪ 

未来   「楽しかった〜 今日も盛り上がったね〜」

サヤカ  「 ほんと、若いっていいよね〜」

エリカ  「 誰が何と言おうと、私たち、十七歳!」


エリカ 「 ヤッバ〜〜イ!メッチャ嬉しい〜!
     B組のタカヒロ君が私のブログにコメントくれてる!」

未来  「 マジ!? エリカ、また二股かける系?」

エリカ 「 ま、そーゆーのもアリっちゃーアリ? (電話がなる)
     あ、アツシ? 今どこ? (話しながら帰って行く)」

サヤカ 未来 「ま、エリカ様なら、そーゆーのもアリっちゃーアリ?」 
         「バイバイ〜〜」


英治  「この子が間違いのない道に行くように、
     導いてやるのが親の務めというもんだ!」

影英治 「親のレールを走ろうよ〜オレの来た道間違いない♪」

英治  「誰だ?」

影英治 「景山英治だ。」

英治  「景山英治はこの俺だ!」

影英治 「そう、その俺だ。」


  こんな時に親父までおかしくなるなんて・・・ 
  ♪何もかも嫌になるよ。

  いい仕事もみつからないし
  ♪もう逃げ出したいよ〜。
  今までのキャリアがあれば必ずいいところが見つかるさ。
  何度面接に行っても落とされてばかり・・
  あいつらに見る目がないんだ!
  ♪もう泣きたいよ〜。去年お袋が死んだときだって・・・
  泣いてなんかいられるか!
  ♪俺は今もずっと泣いてる。俺は本当に強いのか。
  俺は男だ!
  ♪俺はそんなに頼りになるのか。 
  俺は長男だ!
  ♪俺はまだまだがんばりたいのか! 
   休みたい,投げ出したい,逃げ出したいよ。俺は駄目だと叫びたい!

英治 「負けるもんか!」

影英治 「負けるが勝ち! ってのも、アリちゃアリ〜?」 



未来  「 オッケー! じゃあ私も行く! 誘ってくれてありがとう。」

影未来 「 誘ってくれて迷惑だよ! もう大学行くの、やめよう?

未来  「そんなの先生も親も許してくれるわけないじゃん!って誰?さっきから。」

影未来 「 私。 私、先生や親の為に大学行くのかな?」

未来  「 別にそーゆー訳じゃないけど、とりあえずいい大学に行っとけば、
     そこそこの会社に就職できて、で、
     社内恋愛かなんかで結婚しちゃえば、後はお気楽! ってな感じ〜?」

影未来 「 あーら、なんて素敵なミ・ラ・イ。」

未来   「なんか、嫌味・・・」

影未来 「もっとなんかないのかな? 自分のやりたいこととか・・・」

未来  「 やりたいこと? そーだな〜。オシャレとか〜恋とか〜 そんな感じ?」

影未来 「じゃなくて、もっとちゃんとした何か! 私にしか出来ない何か。

未来  「もう面倒くさいな〜私なんてどうせ何の取り柄もないし、
     何がしたいわけでもないからいいの! ほっといて!」 

影未来 「 まって〜 あの月謝、何に使うつもり? 」



晶子・影晶子 「あーあ・・」

影晶子 「二次会、行きたかったな〜」

晶子   「どなた?」

影晶子 「あなたよ。」

晶子  「ワタシ?」

♪家族の食事は誰が作るもの? 
   はい? 
  掃除や洗濯、お買い物は?   
    私です。 
  そんなの誰が決めたの?    
    誰って、主婦なんだもん、当たり前よねぇ?
 ♪ねぇなんとかなるわよ。せっかくのチャンスじゃない?!
  英治さんの次の仕事がみつかるまでの間、自分を試してみようよ。

 ♪言ってみないと分からないでしょ。美香子や直美、ジュンも!
  キラキラしてたよね。 私、まだ四十代よ。これからよ〜〜




晶子 「あなたに、家のことなんて出来るわけないわよね〜? 」
     (影晶子は晶子の後方から応援している様子をマイムで)



英治 「 なんだと?お前に出来る事くらい、俺にだって出来るさ。
     お前こそ、バイトだからと言って社会を甘く見るんじゃないぞ!」



♪ 今の世の中  男女平等   オンナならではの  やり方もある
        サッカー選手に建築家 タクシードライバー 政治家 
   女性パワーで社会進出! この私にも やってやれないことはない! 


 ♪ 今の世の中 ハイテク時代    昔にくらべりゃ 何でも便利さ
        電子レンジに洗濯機  食器洗い機  乾燥機
    家の事などお手軽簡単!この俺にだってやってやれないことはない!




晶子
 月曜日は 太陽ストアの朝市に行ってね 野菜がとても新鮮なの
 火曜と金曜は可燃ごみ 朝八時までに出してね 
 洗濯洗剤は棚の上 お風呂の残り湯使ってね 
 部屋の電気はこまめに切って 回覧板は渡辺さんに回してね
 青木さんには気をつけて 町内一の頑固者 目印は黒の長靴ー
 じゃ、あなた! よろしくお願いしまーす☆

 ♪ やってやれないことはないっ!!